こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。
お金の価値は一定ではありません。景気や物価の変動によって、私たちの資産は目に見えない形で影響を受けます。
特に「インフレ」と「デフレ」は、資産運用の成果や生活設計に直結する重要な現象です。今日は、それぞれが資産にどのような影響を及ぼすのか整理してみましょう。
インフレの影響
インフレとは、物価が継続的に上昇することを指します。物価が上がると、同じお金でも買えるものが少なくなる、つまりお金の価値が目減りする現象です。
- 現金・預金への影響
銀行に預けているだけの現金は、インフレ下で実質的な価値が目減りします。たとえ利息が付いても、物価上昇率に追いつかないことが多いのです。 - 株式・不動産などへの影響
インフレは企業収益や不動産価格に反映されることが多く、資産価格が上昇する傾向があります。ただし、急激なインフレは金利上昇を招き、資産価値に逆風を与える場合もあります。
デフレの影響
一方、デフレは物価が継続的に下落する現象です。お金の価値は相対的に上がりますが、経済活動や企業収益にはマイナスの影響が出やすくなります。
- 現金・預金への影響
デフレでは現金の価値は相対的に増します。貯金の実質価値は増えるため、保守的な資産運用では有利です。 - 株式・不動産などへの影響
企業の収益や物件価値が下がるため、資産価格も低迷する傾向があります。リスク資産に偏っている場合は、価値の目減りに注意が必要です。
資産防衛と投資の考え方
インフレ・デフレは、短期的にコントロールできるものではありません。そのため、資産を守りながら増やすには、資産の分散と運用方針の見直しが大切です。
- 現金・預金で生活防衛資金を確保
- インフレに強い資産(株式や不動産など)を組み込む
- デフレ下ではリスクを抑えた安定資産を重視
経済環境に合わせた柔軟なポートフォリオ設計が、長期的に資産を守る鍵となります。
最後に
インフレ・デフレは資産に直接的な影響を与えますが、重要なのは「環境に応じて戦略を調整できるか」です。お金の価値は変化しても、行動を変えられるのは私たち自身。経済の波を理解しつつ、冷静に資産形成を進めていきましょう。
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