こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。
投資を長期で続けるうえで重要な概念のひとつに「リバランス」があります。
資産配分を維持することでリスク管理を行い、投資効率を高める手法ですが、心理的なハードルもあるため、実践するのが意外と難しいのです。
今回は、リバランスの仕組みと心理的な側面について整理してみます。
リバランスとは何か
リバランスとは、あらかじめ決めた資産配分(例:株式70%・債券30%)を定期的に調整することです。
市場の値動きによって株式が上昇すれば株式比率が高くなり、債券が下落すれば債券比率が減るため、元の比率に戻すことでリスクを一定に保つことができます。
リバランスのメリット
① リスク管理ができる
株価上昇時に利益確定して債券に振り向けることで、リスクを抑えつつ利益を確保できます。
② 「買いすぎ・売りすぎ」を防ぐ
資産配分のズレを放置すると、株式ばかりが膨らみ、リスクが過大になることがあります。
リバランスは、自動的に安く買い、高く売る行動を促す仕組みです。
リバランスの心理的ハードル
① 株価が上がっているのに売ることへの抵抗
利益を確定するために高値の株式を売るのは、心理的に「もったいない」と感じやすいです。
② 下落時に買い増す心理的負担
価格が下がった債券や株式を買い増すのも、「損しているのに買うのは怖い」と感じる人が多いです。
③ 解決策:ルール化と自動化
心理的な判断を排除するため、年1回のリバランスや自動積立をルール化するのがおすすめです。
感情に左右されずに資産配分を維持できます。
心理と仕組みの両立がカギ
リバランスは、資産配分を維持しリスクをコントロールする強力な手段です。
ただし、人間の心理は必ず市場変動に影響されます。
仕組みとして理解し、ルール化して自動的に実行することが、長期的に成功するポイントです。
最後に
リバランスは単なる数字の調整ではなく、投資家の心理を守るための仕組みでもあります。
定期的にルール通りに調整することで、焦らず着実に資産形成を進めていきましょう。
それでは、 #慎一のマネー講座 でまたお会いしましょう!