【投資の教訓】ボーナスを一括投資したDさんが学んだ“市場タイミングの難しさ”

2025年9月14日

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芹沢慎一

こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。

投資を始めたばかりの方がよく悩むテーマのひとつが「いつ投資するのが正解なのか?」という問題です。
今日は、実際にボーナスを一括で投資したDさん(30代・会社員)のケースをもとに、「市場タイミング」の難しさについて考えてみたいと思います。

Dさんの決断 —— ボーナス100万円を一括投資

Dさんは将来に備えて資産形成を始めたばかりの会社員。
ボーナスで手にした100万円を「どうせなら効率的に増やしたい」と考え、タイミングを見計らって一括で投資することにしました。

Dさんが選んだのは米国株インデックスファンド。
「株価が下がったところで買えば大きなリターンが狙える」と思い、直近で株価が少し調整したタイミングでまとめて投資しました。

その後に起きたこと —— さらに下がる市場

しかし投資後、株価はさらに下落。
投資直後にいきなり含み損が20万円以上に膨らむ事態になってしまいました。

Dさんは大きなショックを受け、
「やっぱり投資は難しい」
「もっと待てばよかった」
と後悔したそうです。

市場の底は誰にも読めない

株式市場の値動きは、プロの投資家やアナリストでも完璧に読むことはできません。
ニュースや予想を参考にしても、「ここが底だ」と判断するのは極めて難しいのです。

一括投資は「当たれば大きな利益」ですが、「外すと心理的ダメージも大きい」というリスクがあります。

定額積立の安心感

その後、Dさんは毎月積立に切り替えました。
ドルコスト平均法を活用すれば、相場が下がったときには多く買え、上がったときには少なく買う仕組みになります。

結果として、価格変動のストレスを和らげつつ長期で資産を積み上げられることを実感できたのです。

ボーナスの使い方は「分散」が鍵

Dさんのケースから見えてきたのは、ボーナスを投資に使うときは「一括」ではなく「分散」して投資するのが有効だということ。

  • 一部は生活防衛資金や旅行などに回す
  • 一部は積立に追加して時間分散する
  • どうしても一括投資したい場合は「余裕資金」に限る

こうした工夫で、心理的なダメージを最小限に抑えつつ資産形成を進められます。

投資は「続けられる方法」が正解

市場の上下を完璧に当てることはできません。
大事なのは、長期的に資産形成を続けられる投資方法を選ぶこと。

Dさんの経験は、「タイミング投資の難しさ」と「積立の安心感」を教えてくれる事例でした。

最後に

投資は「正解を当てるゲーム」ではなく「続ける仕組みづくり」が大切です。
あなたも、もしボーナスを投資に使うなら“分散”を意識してみてください。

それでは、このブログを読んでくださった方に感謝を込めて。 また次の記事でお会いしましょう。