こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。
セミナーでよく聞くのが、
「給与明細って、正直ほとんど見てないんですよね」という声。
でも、給与明細は“お金の健康診断書”みたいなもの。
そこには 税金・社会保険・福利厚生 など、生活に直結する情報が詰まっています。
今日は、その中でも「会社員が意外と気づいていない落とし穴」を3つ取り上げましょう。
落とし穴①:住民税は“去年の自分”の請求書
給与明細に「住民税」が載っていますが、これは 昨年の所得に基づいて計算 されたもの。
つまり、「去年たくさん残業した人」は、翌年になってから住民税がガツンと上がるわけです。
ボーナスが増えた翌年に「手取りが減った」と感じる人が多いのは、このカラクリ。
給与明細をチェックしておけば、先に心構えができます。
落とし穴②:社会保険料の等級は“4〜6月の給与”で決まる
健康保険や厚生年金の保険料は、 毎年4〜6月の給与をもとに等級が決まる のをご存じでしょうか。
つまり、この時期に残業や手当が増えると、翌年1年間の保険料が跳ね上がることも。
「4〜6月はできるだけ残業を減らす」という先輩の知恵、実は理にかなっているんです。
落とし穴③:会社の“隠れ補助”を見逃している
給与明細の控除欄や備考に、
- 住宅手当
- 通勤費補助
- 福利厚生の掛金(確定拠出年金、財形など)
といった「会社が負担してくれているもの」が載っているケースがあります。
これを見逃していると、せっかくの制度を活用できずに損をしてしまうことも。
たとえば確定拠出年金(企業型DC)なら、掛金は非課税で積み立てできます。
給与明細を読み込むことで、未来の資産形成に直結するヒントが見つかります。
最後に
会社員の多くが毎月受け取っていながら、細かく見ていない給与明細。
でもそこには、
- 来年の手取りを予測する材料
- 社会保険料をコントロールする知恵
- 会社の制度をフル活用するヒント
が隠されています。
給与明細を「ただの紙」から「自分のお金の取扱説明書」として読み解くと、
家計管理や将来設計が一段レベルアップしますよ。
それでは、 #慎一のマネー講座 でまたお会いしましょう!