こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。
最近は、キャッシュレス決済が当たり前になってきました。
コンビニ、スーパー、電車に乗るときまで、スマホやカードをかざすだけ。
財布の中の小銭を数える場面は、ぐっと減っていますよね。
とても便利な一方で、私たちはある大切な感覚を失いかけています。
それが“お金に触れる感覚”です。
キャッシュレスのメリットと落とし穴
キャッシュレスは支払いがスムーズで、家計簿アプリと連携すれば管理もしやすい。
現金を持ち歩かない分、防犯面でも安心です。
ただし、その便利さの裏で「お金を使った実感」が薄れやすい、という落とし穴があります。
- 財布から1万円札を出すときは少し緊張する
- 小銭を数えて払うときに「これで最後」と思う
- 残高が減っていくと“重み”を感じる
こうした体験が減ることで、「どれだけお金を使ったのか」という感覚が鈍くなってしまうのです。
“触れる感覚”をどう取り戻すか
キャッシュレスをやめる必要はありません。
大事なのは「お金を実感できる工夫」を組み合わせることです。
例えば…
- 週に一度は現金で支払ってみる
- レシートを必ず受け取り、目で確認する
- 家計簿アプリを「数字」ではなく「グラフ」で見て感覚的に把握する
こうした小さな行動で、お金への“手触り感”を取り戻すことができます。
子ども世代への影響
特に気をつけたいのは、子どもたちです。
「お金=数字」としてしか認識しないまま育つと、
「働くこと」 「使うこと」 「価値を交換すること」のリアルな実感が弱まってしまうかもしれません。
ときには一緒にお財布からお金を出す体験をさせてあげることも、立派な金融教育になります。
最後に
キャッシュレスは便利ですが、その便利さの裏側で失う感覚もあります。
だからこそ、意識的に“お金に触れる時間”を持つことが、家計管理にも、教育にも大切です。
未来の自分や子どもたちのために、あなたはどう「お金に触れる感覚」を残していきますか?
学びを小さな一歩につなげていきましょう。
それでは、次回もお楽しみに。