【投資の比喩】ドルコスト平均法を“マラソンの給水”と考えたら気が楽になった

2025年8月19日

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芹沢慎一

こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。

最初は「ずっと走り続けなきゃ」と思っていた

投資を始めたころ、私は「積立は休まずに続けなければならない」と思い込んでいました。
毎月一定額を淡々と積み立てていくドルコスト平均法。
理屈では理解しているつもりでも、急に株価が下がったり、家計が少し厳しくなったりすると、
「この先もちゃんと続けられるだろうか…」と不安になることがありました。

頭では「長期投資だから大丈夫」と分かっている。
でも心のどこかで「マラソンなのに全力疾走している」ような疲れを感じていたのです。

“給水ポイント”という考え方

そんなときに私の頭に浮かんだのが、学生時代に参加した市民マラソンの記憶でした。
給水所で紙コップの水を受け取り、一息ついてまた走り出す。
走り続けるためには、途中でリズムを整える時間が欠かせなかったのです。

そう考えると、ドルコスト平均法の積立も「給水ポイント」のようなものに見えてきました。
毎月の積立は“ゴールに向かうための小さな水分補給”。
決して大きなインパクトはないけれど、その積み重ねが完走につながる。

このイメージに切り替えた瞬間、投資を続けることがぐっと楽になりました。

休んでもいい、でも立ち止まらない

さらにマラソンの比喩が教えてくれたのは「ときどき休んでもいい」ということ。
走っていて足がつりそうになったら、一度立ち止まってストレッチをしても構わない。
それでリズムを取り戻せば、また走り出せる。

投資も同じです。
もし家計が厳しくなったら、一時的に積立額を減らしたり、数か月休んだっていい。
大事なのは「コースを外れてやめてしまわないこと」。
完走を目指すマラソンのように、長期投資も“走り続ける工夫”こそが肝心です。

最後に

ドルコスト平均法は「完璧に守るルール」ではなく、「走り続けるための給水ポイント」。
そう思えたとき、投資は義務ではなく習慣になり、心もずいぶん軽くなりました。

未来の自分に向けて、今日も一杯の水を受け取るように。
そんな気持ちで積立を続けるのが、長期投資を支える一番のコツだと私は感じています。

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