こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。
社会人になってからしばらく、私は毎月「給料日カレンダー」を頭に思い描いて暮らしていました。
25日が近づくと「あと数日でお金が入る」と胸をなでおろし、入った瞬間に光熱費やカードの引き落としで消えていく……そんなサイクルです。
振り返れば、それは「お金に追いかけられる生活」だったのだと思います。
給料日を待たなくなったきっかけ
転機になったのは、毎月の自動積立をスタートさせたことでした。
投資や貯蓄を「余ったら回す」から「先に確保する」に切り替えた瞬間、気づかぬうちに“給料日を待つ感覚”が薄れていったのです。
給料が振り込まれても「あ、もう積立が終わっているから安心だな」と思える。
つまり、生活のベースを“今あるお金”ではなく“すでに仕組み化された流れ”に置き換えられたわけです。
自由は「残高」より「心の状態」
このとき初めて実感したのは、お金の自由は「通帳の数字」だけでは測れないということ。
給料日前に口座残高を見てハラハラしない。
カードの引き落としに怯えない。
こうした“小さな安心”の積み重ねが、日常の自由度をぐっと広げてくれるのです。
もう一歩進んで
もちろん、完全にお金の不安が消えたわけではありません。
教育費や老後資金など、先のことを考えると心配ごとは尽きません。
それでも、「給料日が待ち遠しいかどうか」という小さな変化は、確かに人生の質を変えてくれました。
なぜならそれは、“お金に追われる側”から“お金を使いこなす側”に、一歩近づいたサインだからです。
最後に
給料日を楽しみにする気持ちは決して悪いことではありません。
でも、もし「給料日がなくても大丈夫」と感じられるようになったなら、それはお金との付き合い方が少し変わった証拠。
数字以上に大切なのは、自分の心がどれだけ軽くなったか。
その自由感を、これからも大事に育てていきたいと思います。それではまた次回お会いしましょう。