【小さな解放】 「あと◯日で給料日」を数えなくなった理由

2025年8月19日

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芹沢慎一

こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。

社会人になってからしばらく、私は毎月「給料日カレンダー」を頭に思い描いて暮らしていました。
25日が近づくと「あと数日でお金が入る」と胸をなでおろし、入った瞬間に光熱費やカードの引き落としで消えていく……そんなサイクルです。

振り返れば、それは「お金に追いかけられる生活」だったのだと思います。

給料日を待たなくなったきっかけ

転機になったのは、毎月の自動積立をスタートさせたことでした。
投資や貯蓄を「余ったら回す」から「先に確保する」に切り替えた瞬間、気づかぬうちに“給料日を待つ感覚”が薄れていったのです。

給料が振り込まれても「あ、もう積立が終わっているから安心だな」と思える。
つまり、生活のベースを“今あるお金”ではなく“すでに仕組み化された流れ”に置き換えられたわけです。

自由は「残高」より「心の状態」

このとき初めて実感したのは、お金の自由は「通帳の数字」だけでは測れないということ。
給料日前に口座残高を見てハラハラしない。
カードの引き落としに怯えない。

こうした“小さな安心”の積み重ねが、日常の自由度をぐっと広げてくれるのです。

もう一歩進んで

もちろん、完全にお金の不安が消えたわけではありません。
教育費や老後資金など、先のことを考えると心配ごとは尽きません。

それでも、「給料日が待ち遠しいかどうか」という小さな変化は、確かに人生の質を変えてくれました。
なぜならそれは、“お金に追われる側”から“お金を使いこなす側”に、一歩近づいたサインだからです。

最後に

給料日を楽しみにする気持ちは決して悪いことではありません。
でも、もし「給料日がなくても大丈夫」と感じられるようになったなら、それはお金との付き合い方が少し変わった証拠。

数字以上に大切なのは、自分の心がどれだけ軽くなったか。
その自由感を、これからも大事に育てていきたいと思います。それではまた次回お会いしましょう。