【考察】貯金よりも“信用貯金”を貯めるほうがリターンは大きい?

2025年8月18日

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芹沢慎一

こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。

「お金を貯めなきゃ」と思うのは誰しも同じですが、
私が金融の現場で長く見てきて感じるのは、実は“信用貯金”のほうがリターンが大きいということです。

“信用貯金”とは?

ここでいう「信用貯金」とは、銀行口座に積み上げるお金ではありません。
日々の生活や仕事で築いていく 「あの人なら大丈夫だ」 「この人となら一緒にやりたい」 という評価や信頼のことです。

  • 約束を守る
  • 期日をきちんと守る
  • 小さな義理を大切にする
  • 周囲に誠実でいる

こうした行動は数字には表れませんが、確実に人からの“信用残高”を積み上げます。

お金より効く場面がある

例えば、企業の資金繰りの現場。
手元資金が少なくても、銀行や取引先からの信用が厚ければ「一時的な融資」や「支払い猶予」でピンチを乗り切れるケースがあります。

逆に、預金残高が多くても「信用残高」が薄ければ、いざという時に誰も手を差し伸べてくれない。
これは個人も同じです。

“信用利息”は想像以上に大きい

お金の貯金は利息がわずかですが、信用の貯金は利息が複利で返ってきます。

  • 信用ある人には 仕事のチャンス が集まる
  • 信用ある人は 困ったときに助けてもらえる
  • 信用ある人は 情報や人脈 を紹介してもらえる

つまり、「信用の利息」は 目に見えない資産運用 なのです。

今日からできる“信用貯金”の習慣

  • 返信は早めに、できれば当日中に
  • 借りたものは期限前に返す
  • お世話になったら小さくても一言お礼を伝える
  • 損得勘定抜きで「一手間」を惜しまない

こうした小さな積み重ねが、将来の大きなリターンにつながります。

最後に

もちろん、金融資産を築くことも大切です。
でもそれと同じくらい、いや場合によってはそれ以上に、「信用」という無形資産を積み上げることが人生のリターンを左右します。

貯金通帳と同じように、自分の“信用残高”を時々チェックしてみる
それが、お金以上に価値のある資産形成なのかもしれません。

「金利は下がっても、信用利息は下がらない」を忘れずに。それでは、また!