こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。
前回は、お金を“友達”にたとえて、投資先の性格や付き合い方をお話しました。
今日は、いよいよその友達との「初対面」…つまり、実際に投資を始めるための流れについてお話しましょう。
投資は、いきなり株券を手渡しで買いに行くような昭和のドラマ方式ではなく(笑)、今やスマホと少しの知識があれば始められます。
ただし、手順を飛ばすと後で「あれ、財布から煙が出てるぞ?」という事態にもなりかねません。
ステップ1:証券口座を開設する
まずは投資の玄関口である証券口座を作ります。
これは銀行口座とは別で、投資用のお金の出入口になる場所です。
- ネット証券(例:楽天証券、SBI証券など)ならスマホで申込OK
- マイナンバーカードや運転免許証で本人確認
- 開設は無料、維持費も基本ゼロ
口座を作ると、「このお金は投資用」と切り分けられるので、生活費と混ざらず安心です。
ステップ2:少額から始める
次に、「いくら入れるか」。
初めての投資は少額スタートが鉄則です。
ネット証券では100円や1,000円から投資信託を買えるサービスもあり、これなら「もし失敗しても痛くない額」で経験を積めます。
たとえるなら、海に飛び込む前に足首まで水に浸かってみるようなものです。
「水温」や「波の強さ」を感じてから、本格的に泳ぎ始めましょう。
ステップ3:商品を選ぶ
ここが一番ワクワクする場面ですが、同時に慎重さも必要です。
おすすめは「分散型の投資信託」から。
株式や債券、海外市場などをまとめて少しずつ持てるため、初心者でもリスクを抑えやすいです。
インデックス型(市場平均に連動するタイプ)なら、手数料も低めで長期保有に向きます。
ステップ4:積立設定をする
「よし、買ったぞ!」で終わらせず、毎月自動で買う設定をしましょう。
これが時間分散効果を生み、相場の高低に左右されにくくなります。
積立額は、生活に支障が出ない範囲で——例えば「月1万円」から。
ステップ5:放置しすぎず、振り返る
投資は“放ったらかし”が基本といっても、たまには健康診断が必要です。
年に1~2回は運用成績を見て、「このまま続けるか」 「少し配分を変えるか」を検討しましょう。
投資デビューのコツ
- 最初から完璧を目指さない
- 情報は複数の信頼できるソースから集める
- 感情ではなくルールで判断する
投資は短距離走ではなくマラソンです。
一気に結果を求めず、じわじわと距離を伸ばしていく感覚で続けることが成功への近道です。
最後に
投資は「怖い」 「難しい」と思われがちですが、正しい手順と心構えがあれば、むしろ頼もしい味方になってくれます。
大切なのは、
- 生活費と切り分けるための口座開設
- 痛くない範囲の少額からスタート
- 分散型の商品でリスクを抑える
- 自動積立で長期戦に備える
- 定期的な振り返りで軌道修正
この5つのステップを守れば、「お金が勝手に働いてくれる仕組み」を少しずつ作ることができます。
今日からの一歩は、未来の安心をつくる一歩。
焦らず、コツコツと、自分のお金と長く付き合っていきましょう。
それではまたお会いしましょう!