【家計の現場から】定額サービスは静かに家計を侵食する

2025年8月13日

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芹沢慎一

こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。

今回のテーマは、「サブスク=定額サービス」。
音楽、動画、フィットネス、アプリ、オンライン講座……今や生活のあらゆるところに定額課金があります。
問題は、“いつの間にか”増えていることです。

きっかけは「毎月なんとなく赤字」の家庭

ある30代のご夫婦から「毎月あと1万円足りない」との相談を受けました。
支出項目を洗い出すと、光熱費や食費は平均的。
では何が原因か……と思ったら、定額サービスが9本

動画配信2本(1,200円+990円)、音楽配信(980円)、クラウドストレージ(1,080円)、オンライン英会話(3,300円)、ジム(5,500円)、その他アプリ課金……
合計すると、毎月12,000円が固定的に出ていっていました。

「少額×複数」の怖さ

定額サービスは単価が低いので、「まあいいか」と契約しやすい。
しかも解約の手間がかかるため、「また後で見直そう」が延び延びになります。
結果、1本あたり1,000円でも、**10本で1万円の“固定費化”**です。

導入した仕組み──「サブスク棚卸しデー」

この家庭に提案したのは、半年に一度、契約中のサブスクを全部リスト化すること。

  1. 利用頻度を「週1回以上/月1回/ほぼ使わない」で分類
  2. 月1回以下は原則解約(必要になったら再契約でOK)
  3. 解約した分は家計の黒字化か、将来の貯蓄に回す

実施後、契約は9本→4本に。
月額固定費は12,000円→5,500円になりました。

家庭の反応──「生活がスッキリした」

奥さま曰く、
「解約すると損した気分になるかと思ったけど、むしろ“やること”が減って楽になった」
つまり、サブスクはお金だけでなく時間も奪っていたのです。

最後に

サブスクは、便利さと楽しさをくれる一方で、静かに家計を侵食します。
“見直す習慣”さえつければ、必要なものだけを残せます。


さらに興味のある方はSNSにて #慎一のマネー講座 で、またお会いしましょう。