【ポイント還元の経済的影響と消費行動への示唆】 貯めても使わない人が陥る3つの落とし穴

2025年8月13日

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芹沢慎一

こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。

キャッシュレス決済の普及で、今や「ポイント還元」が当たり前になりました。
2%還元? 5%キャンペーン?
人によっては、もはやポイントが“第2の通貨”状態になっているかもしれません。

しかし、相談現場で家計簿を見ていると、こういう声が少なくありません。

「気づいたらポイントが失効していました…」
「還元率が高いから使ってたのに、結局支出が増えました」

はい、これは典型的な“ポイント還元の落とし穴”です。

ケース1:還元率に釣られて余計に買う

先日、50代男性の家計診断でのこと。
あるドラッグストア系カードを愛用し、毎月1万円以上を決済していました。
理由を聞くと、

「だってポイント5倍の日だから、ついまとめ買いを…」

計算してみると、実はそのまとめ買い分の半分以上が本来いらないモノ
還元で得たポイントより、支出の増加分の方が圧倒的に大きい——これでは本末転倒です。

ケース2:ポイントが“眠ったまま”

ポイントを貯めるのが目的化してしまい、使うことを忘れているケースもあります。
失効期限を迎えたポイントは、現金で言えば財布ごと置き忘れるようなもの。

ある30代女性は、航空系ポイントを4万マイル以上眠らせていました。
「海外旅行に使おうと思って…」と言うものの、コロナ禍で3年が経過。
結果、半分以上が期限切れ
これ、普通に国内旅行2回分の価値です。

芹沢流「ポイント活用3か条」

  1. ポイントは即活用派になる
    “貯めてから”ではなく、“貯まったらすぐ使う”。
  2. ポイント目的で買わない
    買う予定のあるモノを決済するだけでOK。
  3. 還元率より有効期限を優先
    高還元でも使い道がなければ意味なし。

ポイントは“おまけ”と心得よ

私は常にこう言っています。

「ポイントはボーナス。メインはあくまで本来の支出管理」

還元を追いかけるより、支出そのものを減らした方が、最終的な手元資金は増えます。

最後に

お金もポイントも、「使ってこそ価値がある」
還元率やキャンペーン情報に振り回される前に、まずは必要なモノを必要な分だけ。
その上で、ポイントは“ついでのご褒美”として楽しむのが賢い付き合い方です。

ここまでお付き合いくださりありがとうございます。

興味のある方は #慎一のマネー講座 もぜひご覧ください。それではまた!