【お金の話】 「カードって魔法の板じゃない!」高校生に伝えたクレジットカードのリアル

2025年8月13日

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芹沢慎一

こんにちは。
マネーリテラシー講師の芹沢慎一です。

今回は、地元の高校で行った「はじめてのクレジットカード講座」の様子をお届けします。
対象は高校2・3年生。進学や就職を控え、「カードを作るかも」というリアルなタイミングです。

講座のスタートは質問から

私は最初にこう聞きました。

「クレジットカードを持っている人?」

数人の手が上がります。ほとんどはアルバイトや家族のカードを利用しているようです。
続いて、

「クレジットカードって、どんな仕組みだと思う?」

「お金がなくても買える」 「支払いが後になる」 「ポイントがたまる」
…うん、だいたい正解。でも、大事なところが抜けていました。

クレジットカード=“借金”の入り口

私は黒板に大きくこう書きました。

クレジットカード=一時的にお金を借りている

カード払いは、カード会社が一度お店にお金を立て替えてくれて、後から利用者がその分を返す仕組みです。
この「立て替え」があるからこそ、延滞すると利息や遅延損害金が発生します。

生徒の反応は「え、そうなの!?」 「ポイントだけもらえるものだと思ってた…」と半分驚き、半分納得という感じ。

高校生がやりがちな3つの落とし穴

私は実際によくある失敗例を3つ紹介しました。

  1. 使いすぎる
     →「1回だけ」のつもりが積もり積もって請求が高額に。
  2. 支払い日を忘れる
     →延滞は信用情報に傷がつき、将来のローンや賃貸契約に影響。
  3. リボ払いの怖さを知らない
     →毎月の支払い額は少ないのに、利息で総額が大きくなる。

ここで「リボ払い」の計算例を見せたら、教室が一気にざわつきました。

使うなら“ルールを決める”

最後に、生徒たちと一緒に「もし自分がカードを持つなら守りたいルール」を作りました。

  • 上限金額を決める(例:月1万円まで)
  • 支払日はカレンダーやスマホに必ず登録
  • リボ払い・分割払いは使わない
  • 毎月、明細を必ず確認する

こうして自分でルールを決めると、“借金”という意識がしっかり芽生えます。

講座後の感想

終了後のアンケートでは、

「今までカードはただの便利ツールだと思っていたけど、お金を借りている意識を持てた」
「社会人になる前に聞けてよかった」
という声が多くありました。

最後に

クレジットカードは正しく使えば便利な道具です。
でも、仕組みを知らないまま使うと、あっという間に家計を圧迫します。

高校生のうちに「カード=借金」という感覚を身につけておくことは、将来の自分を守るための大きな武器になります。

最後までブログを読んでくださりありがとうございます。 #慎一のマネー講座 もぜひご覧ください。

それではまた次回お会いしましょう!